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総務省がふるさと納税制度を見直し(日本経済新聞)

ふるさと納税の行き過ぎた過剰な返礼品が問題視されて、総務省から各自治体に通達が行われています。以下は日本経済新聞の9/7記事を掲載させて頂きます。

唐津・宗像市など、返礼率下げへ ふるさと納税 国方針で

 

総務省がふるさと納税制度を見直し、過度に豪華な返礼品で寄付金を集めるケースなどは税金の控除対象から外すことを検討する。九州には過去に総務省から名指しで課題を指摘された自治体が多く、佐賀県唐津市や福岡県宗像市などが抑制に動き出した。一方で都市部を中心に他の自治体へ税財源が流出する懸念は根強い。総務省の進め方には反発もあり「公平な基準を」と要望も上がる。

 2017年度の寄付金受け入れ額が43億円と全国7位だった唐津市。来年4月までに、全ての返礼品の調達額を、総務省が求める「寄付金額の3割以下」に抑える方針だ。現在は多くが4~5割。返礼品をもらえる寄付額を変更し、割合を引き下げる方向で検討する。

 寄付金の多くが返礼品の「お得感」で集まっていることは否定できず、市の担当者は見直しによって寄付額が減少することは避けられないとみるが、改善策を講じて「従来の7~8割の水準は確保して、設備投資もしている納入業者への影響を少なくしたい」。

 宗像市も同様に、9月末までに返礼品の金額割合を3割以下に調整する。同市は友好交流都市協定を結ぶブルガリアから輸入したワインや蜂蜜を返礼品にしていたが、これも対象から外す。

ふるさと納税は地域振興の貴重な財源だが…(人気返礼品の長崎県平戸市のウチワエビ)

ふるさと納税は地域振興の貴重な財源だが…(人気返礼品の長崎県平戸市のウチワエビ)

 総務省は過熱する「返礼品競争」に歯止めをかけるため、地元産品以外の製品や、寄付金の3割を超える返礼品を送ることをやめるよう要請してきた。7月には「すぐに過度な返礼品の見直しをする意向がない主な自治体」として、12市町を公表。九州では唐津市と宗像市を含む7市町が対象になった。

 今回の総務省の対策強化について、多くの自治体は「従わざるを得ない」と受け止める。ただ「国の対応は乱暴で、しゃくし定規」といった反発や、納入業者との関係に悩む声も聞こえる。

 佐賀県嬉野市の担当者は「返礼品の提供をお願いしている業者さんのことを考えると……」とため息をもらす。返礼品の佐賀牛など肉類が人気だが調達は容易でなく、16年度は品切れ。「昨年度は業者にお願いして供給をかなり増やしてもらった。それをいきなり減らせとか、この程度でよくなったとか言えない」

 佐賀県基山町では、江戸時代に対馬藩の飛び地だった縁から長崎県対馬市でとれた魚などを返礼品に加えた。だがこれが問題視された。担当者は「一律に線を引かれるのは残念」と話す。

 大分県佐伯市は、東京都内の高級レストランの食事券を返礼品に加えていたが、総務省から「地元で提供できるサービスでない」と指摘されたという。「メニューに佐伯市の食材を使っていることから制度の趣旨に合うと判断していたのだが……」(担当者)

 福岡県上毛町の担当者は「明確な基準作りは歓迎だ」と話す。だがその一方、自治体の自由を縛りすぎると「ブランド産品を持つ一部自治体とそれ以外の格差が広がる」と懸念する。

 他の自治体への財源流出を警戒するのは都市部も同じだ。

 福岡市では寄付金の受け入れ額を、市民がふるさと納税をしたことによる税額の控除分が大きく上回り、約29億円の“赤字”。北九州市も約10億円のマイナスだ。同市は発送業務の見直しでコストを削減。辛子めんたいこといった人気の商品を1.5倍に増量するなど、魅力向上に努める。

 人口減に苦しむ多くの地方自治体にとって、ふるさと納税は他の地域から地域振興の財源を取得できる貴重な制度だ。同時に、財源の奪い合いという側面もある。

 福岡県のある自治体担当者は「ルールの中で新しいことやPRに力を入れるしかない」と話す。別の自治体では「地方の声を聞き納得できるルールを」との要望があった。

 

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