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「鍋島緞通(だんつう)」ってご存知ですか?

鍋島緞通とはおよそ三百年前、元禄時代に肥前国・佐賀郡扇町の古賀清右衛門が中国人から緞通の技術を習い、「扇町紋氈」と名づけた のが、日本で最も古い絨毯、鍋島緞通です。当時の佐賀藩主鍋島公は、この緞通の精緻で優美な趣を愛し、藩内での生産を奨励し、扶持米をあたえて御用品とし ました。さらに、一般への販売を禁じ、佐賀藩から幕府や親藩大名への贈り物として用いました。

小城市でいまひとりの女性が「鍋島緞通 日々楽」としてその伝統を引き継ぎ、畳一枚の大きさの緞通を編み込み二ヶ月を掛けて製品となります。女性ならではの繊細な感性で織り続ける鍋島緞通は高温多湿の日本の風土に良く合う木綿糸を用いていますが、木綿糸の染めの色合いから完全オーダーで仕上げていきます。大変嬉しい事にふるさと納税に出品して沢山のご注文を受け、現在約3年前後のお時間を頂いています。

時間が優先されるこの時代、それでもひと編み、ひと編み、三百年前と同じリズムで仕上げる日々楽の鍋島緞通、伝統の品に近道はありません。しかし柔らかく、繊細なその仕上がりは何十年の時を刻んでも色あせる事はありません。

 

 

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